「帯」は振袖の後ろ姿をとびきり華やかに可愛らしく演出してくれる重要アイテムです♡振袖正面の印象も「帯」でガラリと変わるので、お気に入りの振袖を輝かせるため、帯選びも手を抜けません!
でも、普段は着物と無縁の方が多い現代。どうやって選んだらいいのか分からない方も多いと思います。
今回は振袖初心者の皆様のために、帯の種類と選び方、結び方について分かりやすくご説明します♪
振袖に合わせる帯は「袋帯」の「全通」がベスト
帯には格があり、合わせる着物によって様々な種類があります。
振袖用の帯には「袋帯」と呼ばれる帯を合わせるのが一般的です。
袋帯とは、表地と裏地を縫い合わせて作った帯のこと。袋帯は長さが4m20〜30cm以上と、名古屋帯よりも60cm程度長いことが特徴です。華やかな結び方のためにはやはり長さが必要なんです!
また、袋帯はフォーマル用なので、金糸銀糸の刺繍が豪華で格式の高いデザインが多いのも特徴です。
さらに、帯には柄の付き方によって次のような種類に分けられます。
このうち、礼装である振袖には「全通」を選ぶのがベストです♪
【柄の付き方による帯の種類】
種類 | 特徴 | メリット | 用途 |
---|---|---|---|
全通 (ぜんつう) | ・帯全体に柄がある (総柄・通し柄) | 多種多様な結び方ができる | 礼装 準礼装振袖 ◯ |
六通 (ろくつう) | ・帯全体の6割に柄がある 帯を締めたときに見える部分にだけ柄がある | 全通帯より安い | 礼装 準礼装振袖 △ |
太鼓柄 (たいこがら) | ・帯を締めたときのお太鼓部分と前部分だけに柄がある (ポイント柄・飛び柄) | 気軽に楽しめる | おしゃれ着振袖 ☓ |
帯は金銀白黒や振袖の反対色・ひかえめな古典柄がおすすめ
いよいよ楽しみな帯の色とデザインを解説していきます♪
まず、振袖に合わせる帯におすすめの地色は、金・銀・白・黒です。また、振袖と反対色の帯を締めれば、振袖の色を引き立たせる可愛らしい着こなしに♡
振袖におすすめする帯の地色
金 | ・振袖を華やかに見せる ・どんな振袖とも合わせやすい |
---|---|
銀 | ・振袖を格調高く彩る ・振袖以外の着物にも似合う |
白 | ・暗めの振袖に明るさを加える ・若々しい印象に |
黒 | ・白っぽい振袖の引き締めカラーになる ・すっきりした印象に |
振袖と反対色 | ・振袖の色を引き立たたせる ・可愛らしい印象に |
ちなみに、反対色というのは赤と緑、黄色と青のように、色相関で反対にある色の組み合わせです。
帯の柄については、やはり振袖の柄を邪魔しない柄が合います。
次のような古典柄がGOOD。
- 亀甲
- ひし形
- 雪輪
- 七宝
そのほか、桜、菊、竹など、四季折々の植物が描かれているものも雰囲気が合いやすくおすすめです♡
振袖の帯の結び方の基本は3種類
振袖の帯では、基本の結び方は3種類あります。
- 文庫結び
- 立て矢結び
- 二重太鼓結び
これらの結び方を基本にさまざまなアレンジ方法があります。
1. 清楚で気品のある「文庫結び」
文庫結びは江戸時代の武家の女性がしていた伝統的な結び方で、リボンのような形が清楚な印象です♪
文庫結びは次のような場合におすすめ。
- シンプルな振袖に
- 小柄で可愛らしい印象の方に
- 清楚に装いたいときに
文庫結びの代表的なアレンジには「花結び」などがあります。
2. きりりと華やかな「立て矢結び」
立て矢結びは斜めに結ばれた形が特徴的。正面から見ると左肩に少し帯が見え、華やかできりっとした印象に。
立て矢結びは次のような場面におすすめです。
- 華やかな振袖に
- すらりと長身の方に
- ゴージャスに装いたいときに
立て矢結びの代表的なアレンジには「花流水矢結び」などがあります。
3. 優美な「二重太鼓結び」
二重太鼓結びは、お太鼓結びの太鼓の部分が二重になった結び方で、一重太鼓結びより格が高いです。
落ち着いた印象になるので、次のような場面でおすすめ♪
- 控えめな色柄の振袖に
- ソフトな印象の方に
- 落ち着きと優しさのある装いにしたいときに
二重太鼓結びの代表的なアレンジには「ふくら雀結び」などがあります。
振袖の帯はカジュアルな結び方をしない。
振袖は次のような結び方はしないので、注意!!
- 一重太鼓結び
- 角だし結び
- 銀座結び
カジュアルな結び方や少し崩した結び方なので、振袖のような礼装にはふさわしくないとされます。
プロの着付けの方が間違えることはないと思いますが、念のために知っておこう♪
正装にふさわしく振袖に似合う帯を選ぼう♡
格式のある帯で、振袖に似合う素敵な色とデザインを選べば、振袖の良さを何倍にも引き立てられます。最高の帯に出会えたら、自分に似合う結び方を見つけることも大切。テーマを「華やか」や「上品」などと決め、ご紹介したポイントを参考に研究してみて♪